10年で約2倍になった平屋率
広島県の安芸郡熊野町を中心に、
地元密着で新築・リフォームを行なっている宗像工務店です!
最近は、本業だけでなく学校のPTAの仕事でも忙しくしております。
いろいろな方と話せて楽しいですね。
さて今日は、これまでも何度か書いてきた“平屋が人気”という話をしようと思います。
ちょっと調べてみると…
2012年:新築全体の約6.8%が平屋
2019年:新築全体の約10.6%が平屋
2023年:新築全体の約15%超が平屋
(国土交通省の「建築着工統計調査」による)
というわけで、2010年代に入ってから、10年間で平屋率が2倍になっているんです。
いまや、新たに着工される戸建ての15%前後が平屋だということですね(全国平均ではありますが…)。
有名な住宅関連ポータルサイトでも、2023年のトレンドワードに「平屋回帰」を挙げていました。
これから新築や建て替えを考えている方の中には、平屋を選択肢に入れようか迷っている方もいるかもしれません。
そんな方のイメージの助けになるように、改めて平屋が人気の理由をまとめてみます。
▼目次
・平屋が増えている背景
・平屋のメリット
・デメリットを挙げるとしたら
・まとめ
平屋が増えている背景
1. 高齢化によるバリアフリー志向の高まり
段差のないワンフロア生活は、シニア世代にとって安心感があります。
小さな段差でも移動のたびに注意が必要な生活は毎日の小さなストレスになりますよね。
お子様が巣立って50代くらいのご夫婦が建て替えする場合、リタイヤ後の生活を想定して平屋を検討されることが多いようです。
2. 子育て中の安全・安心のための構造
シニア世代だけでなく、これから出産を控えていらっしゃるご夫婦や乳幼児を育てているご家族からも平屋は人気です。
核家族化が進んでいることもあり、「子どものお昼寝を見守りながら家事ができる」「よちよち歩きの頃の安全に目を配りやすい」「声をかけやすい」という構造が、現代の若い家族にぴったりなのかもしれません。
3. 土地が安いエリアへの移住も選択肢になってきた
郊外や地方都市では土地価格が抑えられているので、平屋のための十分な敷地が入手しやすくなっています。
特に北関東・九州・山陰などで平屋率が高い傾向が見られます。
4. 住宅性能とデザインの進化
昔の平屋は高断熱・高気密・全館空調などの技術が盛り込まれていませんでしたが、現代の平屋は快適な居住性能が確保できるようになりました。
ロフトを設けるデザインやスタイリッシュでモダンな平屋デザインが、SNSやメディアでも人気になっています。
5. コンパクトな暮らし志向
ミニマル志向と言うのでしょうか、物を持ちすぎない暮らしを好む層が増加していることも関係ありそうです。
使わない部屋があると冷暖房も非効率になりがちですし、掃除や湿気対策も必要。
管理しやすいサイズ感の家としては、平屋はとても維持しやすいと思います。
マンションのような暮らしをイメージしていただくと想像しやすいですね。
6. 住宅ローン・建築コストの調整
延べ床面積を抑えることで、総工費がコントロールしやすいこともあると思います。
7. 耐震構造への関心
大きな地震への意識が高まっていることも理由になっていそうです。
上に高い建物より構造的に強いだけでなく、いざとなったら外に出やすいというのも安心なイメージがあります。
平屋のメリット
いま挙げた背景からもわかると思いますが、実際の生活イメージとして平屋のメリットを並べてみます。
◇リビングダイニングを中心に生活動線がコンパクトにできる
◇上下移動がない
◇バリアフリー化で安心
◇構造的に強い
◇メンテナンス費用が安く済む
◇家族が集まりやすい、声をかけ合いやすい
◇外に出やすい
◇庭やデッキとの連続性がある
メンテナンスは、築10年くらいから徐々に外回りに必要が出始めるので、足場が少なくて済むのはメリットだと思います。
耐震対策や生活動線が短くなるのも、うれしいですよね。
デメリットを挙げるとしたら
逆に、平屋のデメリットになりそうな部分を挙げてみます。
◆広めの土地が必要
◆日当たりの工夫が必要
◆プライバシーや防犯対策が必要
◆水害が多い地域では上に逃げられない
などでしょうか。
特に、日当たりについては設計の段階で隣の建物や日照ルートの計算が必要です。
とはいえ、屋根の勾配や形、吹き抜け、窓計画で解決することが多いですし、立地によっては気にしなくて良いこともあります。
その他の部分も、土地の条件さえ合えば設計で解決できることが多いと思います。
まとめ
平屋を選ぶかどうかは、「十分な土地があるか」「家族の人数と暮らし方はどうか」「日当たりが大丈夫か」によると思います。
すべての世代に利便性が高いとはいえ、たとえば絶対的に静かな環境で仕事や趣味を行いたいのであれば、二階建てにしてフロアの層を分けるほうが良いですよね。
暮らしのイメージをしっかりしてから選ばれるのがベストです。
平屋率が上がっている地域を見ると、やはり地方都市から田舎にかけてのエリアになっています。
最も少ないのは東京なので、都会はやっぱり建物を上に伸ばさないとなかなか難しいかもしれません。
最近はリモートスタイルで働ける人も多くなって移住を考える方も増えているようですから、地方での平屋新築がもっと増えてくるかもしれませんね。
広島への移住も、検討されてみませんか?
----------------------------
些細なご相談でも、お気軽にお問合せください!
宗像工務店へのお問合せはこちら。